個人で作るアニメーションについて話そう
先ずは私自身の事
私は41年間アニメーターとして生活した。しかしながら、アニメ界の中に居たわけではなく言わば外部からの生活であった。
更に解かりやすく言えば、どこにも所属しないフリーのアニメーターで過ごした。
したがって各プロダクションの内部事情はまるで知らないのだ。
引退する。
あらゆる仕事を断ればそれでおしまい。じつに簡単な事だ。67歳でした。
作成
一人でアニメーションを作成しようと思い立った。まずパソコンを知ろう。
一口に一人でとはどんな事になるのだろう。 並べてみよう。
資材
パソコン・スキャナー・作成ソフト・机・トレス台・動画用紙・原画用紙・鉛筆・鉛筆削り・消しゴム・タップ 私の場合は手描きなのでこんなもの。
椅子だ定規だコンパスだって、とかは言わないで。
工程列挙
原作・キャラクター作成・ストーリー・シナリオ・絵コンテ・原画・動画・背景・トレス・スキャン・彩色・撮影・検査・編集・書き出し・録音手配・再編集・DVD発注等
プロの世界ではこれらが皆独立した職業として成り立っている。撮影は撮影だけで手いっぱい。彩色は彩色、原画であれ動画であれ、エンディング見ればわかるように、多くの人たちでなされている。
それで食べているのだ。したがってとんでもない費用がかかる。
だが、これ等を全部一人でこなせば出来上がるのだ。
出来ないか、できるぞ。
あなたが何者かは知らないが、3畳・4畳半でもできないことはない。
するか、しないかだ。
ただし重要な問題がある。
自作‣自費でやろうとすれば全てが出費であり、1円たりとも入らないということ。
1年とか10年とかで出来たとしよう。その間無収入でよい人でないと難しい。
出来たものが商品になるだろうか、99・9%ならない。と思ったほうがよい。
30歳だけど40歳になってしまいますが他に何もできない。その先は?真っ暗なの?
そうです。それでよいのだと人に資格があります。その辺を考える人にはまあ、できない。
参考までに私の場合は 短い作品なので(12~3分位のもの)
制作期間3~4か月
カット数160カット位
動画枚数 1日300枚くらいであったが今は100枚くらい(年だから79歳)
背景数 160枚位・上に準ずる
作業時間 1日14時間~16時間 今は8時間くらい(年だから)
1作品枚数5千枚くらい
今日はここまで。